戸村博郎会長上下水道施設の維持・保全に貢献

 昨年中は当協会に対し、会員の皆様はじめ関係各位の一方ならぬご支援とご協力を賜り、誠にありがとうございました。本年も昨年同様にご指導・ご鞭撻の程、よろしくお願い致します。
 さて、日本の水道普及率は97%を超え、市民生活や社会経済活動に不可欠の重要なライフラインとなっています。そのため、地震などの自然災害、水質事故等の非常事態においても、基幹的な水道施設の安全性の確保や重要施設等への給水の確保、さらに被災した場合でも速やかに復旧できる体制の確保等が必要とされています。また平成23年の東北地方太平洋地震では約257万戸、同28年熊本地震では約44万6千戸が断水するなど、水道施設が大きな被害を受けています。一方、水道施設の耐震化の進捗状況を見ると、同27年度末現在、水道施設のうち基幹的な管路の耐震適合性のある管の割合は約37.2%、浄水場の耐震化率は約25.8%、配水池は約51.5%であり、まだまだ地震に対する備えが十分であるとは言えない状況です。
 また、気象庁が公表している短時間強雨(1時間降水量50o以上)発生回数の長期変化によると、最近10年間(2007〜2016年)の平均年間発生回数は232.1回、統計期間の最初の10年間(1976〜1985年)の平均年間発生回数は173.8回と比べて約1.3倍に増加しています。地方自治体では全国的に多発する局地的集中豪雨による浸水被害から、市民の生活や財産を守るために、上下水道における浸水対策の実施など、雨に強いまちづくりに取り組んでいます。特に、下水道施設においては、施設内で生成される硫化水素に起因する硫酸によるコンクリート構造物の腐食対策が重要であり、長期耐久性を確保するための材料・工法および、高いレベルの施工管理が求められています。当協会は、水道および下水道施設の維持・保全に貢献していきたいと考えております。
 当協会はエポキシメーカー、エポキシ配合樹脂メーカー、専門工事業者で構成されています。技術委員会では、大学・官公庁との協同研究と、メーカー会員は材料の技術開発、施工会員は施工技術の開発をメインに活動を行っています。工事の施工管理においても、プライベートライセンス講習会とコンクリート防食管理専門技術者の認定を、東京をはじめ国内数箇所で毎年実施しています。業務委員会は、関係省庁・役所・設計会社等に普及活動を続けております。今後も当協会はコンクリート防食に関して重要な役割を果たすことで、社会に貢献していきたいと思います。