戸村博郎会長上下水道施設の長期耐久性を確保

 日本の水道普及率は97%を超え、市民生活や社会経済活動に不可欠の重要なライフラインとなっています。また、水質の面でも世界に誇る「安全でおいしい水」の供給を達成しています。この水道を持続していくためには、人口減少社会の到来による給水人口・給水量の減少と、それに伴う料金収入の減少により厳しくなる事業環境への対応や、昭和40〜50年代の建設投資ピークから40年(管路の法定耐用年数)が経過し老朽化が進む水道施設の更新、大規模災害に備えた水道施設の強靱化が求められています。地方自治体の水道事業の経営悪化が懸念され、政府は昨年12月6日の衆院本会議で水道事業の運営権を民間企業に売却する「コンセッション方式」を導入しやすくする水道法改正案を可決、官民連携の必要性を訴えています。
 また、各地方自治体では全国的に多発する局地的集中豪雨による浸水被害から、市民の生活や財産を守るために、上下水道における浸水対策の実施など、雨に強いまちづくりに取り組んでいます。特に、下水道施設においては、施設内で生成される硫化水素に起因する硫酸によるコンクリート構造物の腐食への対策が重要であり、長期耐久性を確保するための材料・工法、および高いレベルの施工管理が求められています。当協会は、水道および下水道施設の維持・保全に貢献していきたいと考えております。
 当協会はエポキシメーカー、エポキシ配合樹脂メーカー、専門工事業者で構成されています。技術委員会では、大学・官公庁との協同研究と、メーカー会員による材料の技術開発、施工会員による施工技術の開発をメインに活動を行っています。工事の施工管理においても、プライベートライセンス講習会とコンクリート防食管理専門技術者の認定を、東京をはじめ国内の複数箇所で毎年実施しています。
 今後も当協会はコンクリート防食に関して重要な役割を果たすことで、社会に貢献していきたいと思います。